湘南高校2005/06/09 06:34

先日、湘南高校同学年の同窓会があった。年2回、6月6日と11月11日にある、名がふるっていてゾロメ会という。有志が何人かで始め、知り合いに声をかけてゆく内にだんだん大きくなってきたとか、永久幹事さんのボランティアに頭が下がる。高校時代の友人との語らいは実に楽しい。
我が母校には、ヘーがいくつも並びそうなトリビアの自慢がある。
その筆頭は甲子園優勝校であること。戦後間もない頃に、初出場初優勝した。もちろんその後1度の出場さえない。学校創立当時の勉学にスポーツに燃えていた頃で、名校長に率いられての快挙だった。そういえば、昨夜はジーコジャパンが北朝鮮に勝ってドイツでの本大会出場を決めた。こちらはもちろん最初で最後というわけではない、堂々の実力である。良い試合が楽しみである。
あと、湘南海岸の湘南は湘南高校から出た名であるとか。これはどうも偽トリビアのようである、それでもそう考えると楽しいのは、長い年月を経て母校が懐かしくなってしまったからか。

湘南砂丘2005/06/11 09:54

湘南のトリビアといえば、湘南砂丘を知っているかたはまずいないと思う、実は、湘南工科大学のあたりから先には広大な砂丘が広がっていた。
小さい頃、近所の子供達が連れ立って、たまに探検にでかけたものである。そこで、お定まりの戦争ごっこやかくれんぼをして遊んだ。砂丘には、海鳥の卵や蛇の抜け殻を見つけることができた。端には湿地帯があり、自然のクワイやガマの穂を採ったりした、薬莢まであった。
実は、そこは、鉄線の柵で囲まれた自衛隊の演習場だったのである。国道134号線もない頃で、海まで延々と砂丘が広がっていた。烏帽子岩は砲撃演習の標的になってずいぶん欠けてしまった、という話を子供達は信じていた。
今の湘南海岸は、砂丘どころか砂浜の消失の危機にさらされている。海岸付近一帯は住宅やマンションで埋め尽くされ、相模川にはダムや取水堰がいくつも並んで水を取りまくっている。これでは、砂が運ばれてくる訳がない。自然環境に惹かれて移り住んだ結果が自然を破壊する、因果応報どころか、自然にとって人間は害虫である。
もちろん、湘南海岸に住む私もその害虫の一匹である。

闇に光る波2005/06/13 20:08

今朝何気なしに聞いたラジオから「海ホタルの季節になったので、今年こそはぜひ闇に光る波を見てみたい、そんな時には海に入ると足の周りで海水が光る・・・」
実は、それを見たことがある。茅ヶ崎海岸の花火大会を近くで見ようと歩いて移動していたところ、暗い波打ち際のあたりがサーチライトを浴びたように一瞬光る、波が砕ける際に青白く光っているのだ。不思議な気分になったが、ああこれが海ホタルなんだと、ちょっとラッキーな気分になった。
海ホタルの記憶は、実はもう一つある。小さなクルーザーに数人乗って江ノ島の花火大会を楽しんだ後、あまりにも海が静かだったのでそのあたりを一回りしてから港に帰る事にした。セールにはらむそよ風を受けて艇は闇の水面を進んでいた、聞こえるのはシャラシャラという水面を切る音のみ。その時一人が呟いた「あら夜光虫だわ」。見ると、小さく砕ける波が尾を引きながら青白く光っていた。
もうずいぶん昔、かそけき青白き波は今も鮮明にある。

漁と海鳥2005/06/14 22:19

兄に誘われて、この小さなクルーザーで、トローリングに出かけたことがある。
ハーバーから朝早くエンジンを駆って海に出ると、そこにはもう漁船がたくさんのんびりと浮かんでいて、兄も舵をとりながら潜航板やらルアーやらを準備している。空は青く、海は穏やかで、のんびり海鳥達があちこちに浮かんでいる。
と、急に、何百という海鳥が一斉に飛び立って海の一点に向けて飛び始めた、するとその同じ場所に向けて何十隻もの漁船も一斉に全速力で走り始めた。もちろん、私たちもトローリングの仕掛けを海に何本も投げ込んでエンジン全開で同じ場所に急いだ。
径100mもない領域はまさに戦場、海鳥はひっきりなしに海中にダイビング、釣った魚を外しては仕掛けをまた海に放り込む漁師達を乗せた漁船が沢山右往左往、瞬く間にクルーザーのコックピットに置いていた60リットルポリバケツに釣ったサバがたまってゆく。と、また急にパタッと釣れなくなる、鳥も船も手持ちぶたさに時間を過ごす。と、また鳥どもが飛び立って・・・

鰯の大群と、それを追う海鳥とサバやカツオ、イナダ、それを釣る漁師達、豊かで生な世界が繰り広げられていた、30年ほど前の事だ。
今はどれほど釣れるのだろうか、休日にはよく海沿いをジョギングしているが、海鳥や漁船のバトルを見なくなって久しい。クルーザーの上で捌いた刺身のコリコリとした歯ごたえはもう味わえない。

CO2削減はどうなったの?2005/06/15 23:39

帰宅してTVニュースを見ていたところ、OPECが石油を増産するというニュースが流れていた。石油掘れば確実にCO2増えるなあ。
ニュースでは、はげの先生が、OPEC石油増産には時間がかかるからなかなか石油価格は下がらないとかなんとか、したり顔してぶっていた、知りたい京都議定書との関係など、全く触れられない。CO2削減に冷房温度を上げよう、それにはクールヴィズだなどと盛んにニュースが流れているのに。
CO2削減には、燃料代や電気代が高くなることや景気が悪くなることがすごく効く。実際には、世界こぞって化石燃料増産に走っている。地球にとってやはり人間は害虫、楽園の島々も、緑豊かな平野も、やがて皆海に呑まれてしまうのだろう。
我が家も、孫子の代には海辺から離れることを考えねばならないのかなあ。

地引き網2005/06/19 10:08

そういえば、湘南海岸の地引き網も、ずいぶん変わってしまった。
地引き網は、もうほとんどが観光地引き網である。ジョギング中によく見かけるが、会社や自治会のグループらしいみんなで楽しく地引き網を引くと小さなポリバケツに一杯ほど魚が漁れる。それを浜で漁師さんが他に用意した具とともに天麩羅に揚げてくれる、揚げたての天麩羅やなんかと、ビール片手にワイワイ、とても楽しそうである。
わたしの小さい頃、もちろん観光地引き網など無い。漁師のおじさんおばさん達が黙々と地引き網を引く。子供達は勝手に加わってお手伝いする。漁れた魚は2~3m3ほどもあって、大きな容器に分けて軽トラック2-3台で運ぶほどだった。子供達は、たまに袋一杯の魚を分けてもらう事もある、でも、子供達の本当の目論見は、漁師さん達が売り物にならなくて捨てる、サメやエイ、フグ、カニや変わった魚なのである。もちろん生きていて、フグなどつついてプッと膨らませては喜んだり、小さなサメが砂の上でのたうち回るのを見て心躍らせるのだった。きっと、観光地引き網でも、子供達は同じような体験をしているのだと思う。
気になる漁獲量だが、本気になって網を引けば昔のように大漁なのかもしれない。それとも魚が減ってしまったのか、わたしには判らない。