地引き網2005/06/19 10:08

そういえば、湘南海岸の地引き網も、ずいぶん変わってしまった。
地引き網は、もうほとんどが観光地引き網である。ジョギング中によく見かけるが、会社や自治会のグループらしいみんなで楽しく地引き網を引くと小さなポリバケツに一杯ほど魚が漁れる。それを浜で漁師さんが他に用意した具とともに天麩羅に揚げてくれる、揚げたての天麩羅やなんかと、ビール片手にワイワイ、とても楽しそうである。
わたしの小さい頃、もちろん観光地引き網など無い。漁師のおじさんおばさん達が黙々と地引き網を引く。子供達は勝手に加わってお手伝いする。漁れた魚は2~3m3ほどもあって、大きな容器に分けて軽トラック2-3台で運ぶほどだった。子供達は、たまに袋一杯の魚を分けてもらう事もある、でも、子供達の本当の目論見は、漁師さん達が売り物にならなくて捨てる、サメやエイ、フグ、カニや変わった魚なのである。もちろん生きていて、フグなどつついてプッと膨らませては喜んだり、小さなサメが砂の上でのたうち回るのを見て心躍らせるのだった。きっと、観光地引き網でも、子供達は同じような体験をしているのだと思う。
気になる漁獲量だが、本気になって網を引けば昔のように大漁なのかもしれない。それとも魚が減ってしまったのか、わたしには判らない。

コメント

_ ma ― 2005/06/24 05:32

地引網とはなつかしい。
随分と朝早かったように思うが、別に眠いという記憶もなく、
その頃は自然に起きて、手伝いに行った。
いや正確には勝手に手伝って、バケツいっぱいの魚をもらってきた。
それがあたりまえだったから、やはり昔はよかった。
今はなんでも、観光でないと、体験もできなくなったということか。

_ Tom ― 2005/07/01 23:54

勝手に綱を引く大人の間に割り込んで、綱にぶら下がったり、綱に引きずられて渚に倒れて服を濡らしたり、いろいろしたが、いつもしっかり魚をゲットしたなあ。
それにしても、地引き網の揚げ際の、漁師さん達の緊張感は迫力だった、そんな仕事人に接することのできた当時の子供は幸せだったように思う。
いけないという訳ではないが、「いらっしゃい、体験しましょう」というのは、根本の所で違うように思う。

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