人肌の彩2005/09/26 01:06

人物画の部分
人物画を描いていて、改めて感じるのが、人肌の彩である。
よく言われるのに、人肌には黄色系、茶色系、赤色系なるものがあって、化粧などその色の系統に合わせて行うとか。確かにそうである、油絵の具で言えば、ネープルスイエローをベースの黄色系、イエローオーカーの茶色系、ジョンブリアン No.1の赤色系がある。
難しいのが、人肌はその位置や状態によって様々に変わる事である、化粧の教則本のようにパターン分けする訳にはゆかない。例えば指先など、普通赤みがさしている、胸や腹部は黄色であるし、肩や顔の陰りの部分は青い。もちろんちょっとした気分や体調、日に焼けたとかなんとかでいくらでも変わる。そのような色合いを眼で追いながら、青いところはセルリアンブルー、赤みのところはバーミリオン、もちろんホワイトや黒で濃さや明るさを写し取りながら描く。最近はセルリアンブルーとバーミリオンの混色、濁った紫のバリエーションで描いたりもする。人体を描くほどにそのあたりがよく見えてくる、「ああこれほどまでに人肌は豊かな彩を持つものなのか」と思う。
それを単色で塗りつぶし明るさや照り返しだけで表現するのでは、単なる人形となってしまう。それしかできない3D-CGでは、生の肌を表現することはできない、限界である。
写真でも、そのような微妙な色合いを写し撮るには照明や露光などかなりの工夫を要する、素人ではまず無理である。写真を見て描く人物や人体が一目でそれと判ってしまう理由の1つには、そんなものもあるように思う。
人体を描くことで3D-CGの人をつくる参考にしよう、とも考えて始めた人体デッサンであったが、それは無理と思い知った。

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