八ヶ岳再び2009/08/09 08:35

赤岳直下を行く先行の御夫婦
昨日8月8日、八ヶ岳に日帰り登山してきた。
実は、前夜発一泊二日での穂高岳再チャレンジを計画していた。ところが、会社の後ろの席にいる日本山岳会員が、「最近は大気の状態が不安定だし、山の上は天気が異なる。日帰りやエスケープルートのあるコースを選んだ方がよい。」とアドバイスしてくれた。そこで、急遽、アプローチの短い八ヶ岳に変更した。

 02:00 美濃戸口/赤岳小屋駐車場(\1,000/日)着
 04:15 駐車場出発
 06:15 行者小屋
 07:40 阿弥陀岳山頂
 09:15 赤岳(2,899m)山頂
 11:00 三叉峰
 12:00 硫黄岳(2,760m)山頂
 13:15 赤岳鉱泉
 14:15 美濃戸口/赤岳小屋駐車場帰着

幸いにも天候に恵まれ、霧が立ち上ってくるためその合間を縫ってではあるが、山頂からは富士、南・中央・北アルプス、奥秩父の山々を眺めることができた。岩場や咲き誇る高山植物も思う存分堪能した。

タイトルを「八ヶ岳再び」としたのは、実は、麦草峠から南に縦走したことがあるためである。大学生時代の、美術部の山好き3人での登山であった。
ところが、その山行きの記憶はほとんど無い。泊まった山小屋の水が、雨水を溜めたドラム缶のものであったこと。縦走を終えて暗くなり麓を歩いていたところ、花屋のおばさんが車に乗せて、小淵沢の駅まで送ってくれたこと。そんな強い印象のものしか思い出せない。
40年近く経った記憶とはそんなものか、と、愕然としたが、おかげで新鮮な山行きであった。
赤岳小屋からの道を単独行の若者が歩いていたので、花屋さんの記憶もあって、2人バス停まで乗せてあげた。けれども、却って迷惑だったかも知れない。

沢に迷い込んでしまった行者小屋への道2009/08/09 14:32

左は行者小屋への道筋の沢ででくわした滝、右は赤岳温泉からの整備された道
美濃戸口の赤岳小屋駐車場から行者小屋まで、2時間かかってしまった。実は、恥ずかしながら、沢に迷い込んでしまったためである。

行者小屋までの道はそこそこ広くしっかりしている。それなのに迷い込んでしまったのは、朝早い暗い中ヘッドランプを頼りの道行きであったこと、何回か沢とクロスしていること、その2つの理由による。
この道は、すいぶん大勢の登山者がいるはずであるが、沢には一つも橋が無い。沢を渡る度に道を探さねばならなかったし、のっけから渡渉があるので登山靴の中は水浸しになってしまった。
2つほどパーティーを抜いたところで、「迷込が発生しています、黄色いテープが目印です」という看板を見た。そのすぐ後あたりだったと思う、いつの間にか、か細い踏み跡しか無くなっている。
地図を見ると、登山道は行者小屋の近くまで沢沿いに続いているので、そのうち又登山道に出るだろうとそのまま先に進んでゆく事にした。すると、かなり経ったところで、写真左の滝に出てしまった。「これは高巻くしかない」と、か細い踏み跡を頼りに上方に道を取った。それが良かった、道に戻ることができた。
獣道では無く、踏み跡がそこそこあるというのは、案外と私のような沢に迷い込む登山者が多いためであろう。原生林の、倒木が幾重にも重なり苔生した森林の中は、人が簡単に通れるものでは無い。
帰りに通った赤岳鉱泉から美濃戸口への道は、格段に整備されていて、写真右のように立派である、これはこれで面白味に欠けるのだが。

八ヶ岳のコマクサ大群落2009/08/09 15:02

砂礫に咲き誇るコマクサ達
NHK名峰シリーズの八ヶ岳にコマクサ群落が紹介されていた。登山地図にも「コマクサ群落」とある。しかしながら、櫛形山のアヤメ群落消失のショックも生々しいので、大して期待していなかった。
ところが凄い、横岳から硫黄岳の取り付きにかけて、とても広い範囲にコマクサがバーッと花を咲かせている。砂礫地帯であるから他の植物はあまりない、コマクサがあたり一面ばらまいたように咲いている。

花は、風が強くて揉まれたのか、ほとんどが傷ついている。鑑賞には咲いて間もない7月中旬あたりかな、と思ったりする。
この厳しい自然の中に生きているコマクサ大群落、いつまでも有り続けて欲しい。