モデルと舞踊家2008/10/19 00:51

舞踊家
デッサン会に通っていて、何回か、舞踊家のモデルを描く機会に恵まれた。その時は今考えると、私も、やはり真剣勝負的な緊張感に高揚してデッサンを描いた。
彼等は、自分を見せると言うことが、まさに彼等の表現となっている。
絵を描くことも表現、だから双方、ある種の緊張関係が生まれるのだろう、コラボレーションが成立しているのかも知れない、いつもなかなかの絵が描ける。
作為ではなく、自分で言うのは何だけれど、良い作品が生まれる。

彼女は、この夏、カメラマンと共にイギリスに渡り、自分なりの着物(和服)を着てストリートパフォーマンスしたとか。

涼しげなプールサイド by Friedrich using Poser and photons2007/07/21 10:40

Friedrichさんから、涼しげなプールサイドのイメージが届きました。

> today I have uploaded some new POV-Ray images
> titled "The Pool" - dreams of summer and holidays ...:-)
> You can find them here:
> http://www.f-lohmueller.de/pov/g_p1.htm
> I hope You'll enjoy them.

そろそろ夏休み、早く梅雨が終わってほしいですね。

Friedrichさんがtutorial等upload2007/07/16 21:53

Friedrichさんも夏休みに入り、insert menu add-on他をアップ
されたそうです。やりとりから少しばかり、
>>" - a nice new "insert menu add-on item" !
>>I hope that my new tutorial parts will be
>>finished soon.
>
> Yes, POV's triangles or meshes are very powerful. I like them.
> Your tutorial work with triangles or meshes will be very
> useful for POV users :-))
I have finished my new tutorial part on "Geometric Shapes in POV-Ray"
with some new examples i.e. for meshes, HF-macros and parametric shapes.
It's online here:
http://www.f-lohmueller.de/pov_tut/all_shapes/shapes000e.htm
Also updated by little expansions: "Insert Menu Add-on for POV-Ray"
with some new templates for shapes like HF macros and parametric
surfaces.

奥さんも素敵な作品をたくさんアップされています。
By the way: Andrea has also made some new gallery parts here:
http://www.f-lohmueller.de/apov/ag_00.htm

どうぞお楽しみください。

公募展/新制作展に初出品2006/09/12 06:19

モチーフ

美術団体、新制作協会による公募展/新制作展に、油絵F150号(横227cmx縦182cm)を初出品した。
モチーフは上の3D-CGイメージ、3D-CGは仮想世界を写真に写したようなものなので、風景画に仮託するように、油絵に描きとめることで自分を描き出してみようと、実験的に試みたもの。

F150号は大変で、F100号の2倍ほどの面積がある。窓を外してそこからでなければ家に出し入れする事が出来ない。重量も10kg以上、額を付けると20kgを優に超える。体を張っての絵である。

展覧会は上野の東京都美術館で9月18日から10月3日まで(9月19日は休み)開催される。是非、ご高覧いただきたい。

ポーラ美術館と箱根の自然2006/08/06 21:18

箱根のポーラ美術館から

夏休みを利用して、箱根2泊3日の家族旅行を楽しんだ。それで、ポーラ美術館に行ってみた。

「えっ、教科書のあの作品が!」と、驚かされる収蔵作品群もさることながら、この美術館の魅力は、何と言っても美術館それ自体にある。

箱根の深い森を通って辿り着いた美術館は、森に穿たれた円形の建物、ガラスを多用した建物の内を、鬱蒼とした森が覗く。美術館の訪問者は、森の視線を意識しつつ絵に視線を向ける、人間と自然との関わり合いを意識させる建築自体が作品のように思える。

ジャコメッティ展2006/07/29 22:00

ジャコメッティ入場券

葉山の県立近代美術館でジャコメッティ展を見てきた。

実を言うとジャコメッティ展を昔見たことがある、確か34年ほど前、池袋のデパートの美術館であったと思う。(今は無くなってしまったその美術館、デパートを後援者として、ずいぶん先鋭的な活動をしていた、勿論今は無い)その数年前上映された仏映画「男と女」のラストシーンに、浜辺を歩く犬を連れた老人を見て主人公が「ジャコメッティの犬のようだわ」と呟くシーンがあって、金色に輝く彫刻の犬が目玉だったように記憶する。
今回は、矢内原伊作氏との関連から美術展を組み上げてあった。実を言えば、私がジャコメッティを識ったのは、たまたま大学の図書館で手に取った矢内原伊作氏の著書「ジャコメッティとともに」であった。衝撃的なその内容もさることながら、挿入された数点の絵に魂を奪われた。池袋では見ることのできなかったその作品、永い年月を経てようやく巡り会えた。

造形的には、実はキュビズムの頃の彼の彫刻作品が大好きである。けれども、その後晩年に至るまでの、実存主義と共に語られる彫刻や絵画はすさまじい。存在と虚無の拮抗する巨大な空間を孕むその作品群は私を圧倒する。彼の作品ほど表現への希求を切実に語っている作品は他に無い。

最近、何を描くのかつきつめて考えているが、彼の作品は、強く本質を迫ってくる。

人物画を描く楽しみ2006/05/20 23:29

眼差しのある絵
この2年半ほど、毎日曜アトリエに通って、人物画を描いてきた。
絵の題材には、静物、風景、抽象、神話等々いろいろあるが、何と言っても人物画が面白い。
絵を描く理由は人それぞれ違う。が、私は、想いの込められた絵に惹きつけられる。逆に言えば、想いのこもった絵が描けると、「絵を描いてよかった」と心底思える。だからこそ人物画、表情眼差しを描くことで、直接想いを描くことができるから。

想いを描くと言っても、自分の想いを直接吐き出すのでは上手くゆかない。やはり、モデルに自分の想いを仮託したほうが、飾ることなしに想いを現せるように思える。そんな訳で、描きたいモデルというのがあって、そんなモデルに出会うと嬉しいし、作品のできばえも良いように思う。
最近描いて気に入っているのが上の絵、時間が無くて1回100分のみで描きあげたが、あそこもここも描き込みたい思いがある一方で、これはこれで描くべきものが描けている、という思いもある。

もっとも、人物画は、モデルに引きずられて描くような所がある。絵のテーマが何であれ、描きたい想いが明確であれば、見応えのある絵が描けるように思う。
そのうち、悠然とした山岳の姿に想いを仮託して絵を描いてみたいと思う。

人肌の彩2005/09/26 01:06

人物画の部分
人物画を描いていて、改めて感じるのが、人肌の彩である。
よく言われるのに、人肌には黄色系、茶色系、赤色系なるものがあって、化粧などその色の系統に合わせて行うとか。確かにそうである、油絵の具で言えば、ネープルスイエローをベースの黄色系、イエローオーカーの茶色系、ジョンブリアン No.1の赤色系がある。
難しいのが、人肌はその位置や状態によって様々に変わる事である、化粧の教則本のようにパターン分けする訳にはゆかない。例えば指先など、普通赤みがさしている、胸や腹部は黄色であるし、肩や顔の陰りの部分は青い。もちろんちょっとした気分や体調、日に焼けたとかなんとかでいくらでも変わる。そのような色合いを眼で追いながら、青いところはセルリアンブルー、赤みのところはバーミリオン、もちろんホワイトや黒で濃さや明るさを写し取りながら描く。最近はセルリアンブルーとバーミリオンの混色、濁った紫のバリエーションで描いたりもする。人体を描くほどにそのあたりがよく見えてくる、「ああこれほどまでに人肌は豊かな彩を持つものなのか」と思う。
それを単色で塗りつぶし明るさや照り返しだけで表現するのでは、単なる人形となってしまう。それしかできない3D-CGでは、生の肌を表現することはできない、限界である。
写真でも、そのような微妙な色合いを写し撮るには照明や露光などかなりの工夫を要する、素人ではまず無理である。写真を見て描く人物や人体が一目でそれと判ってしまう理由の1つには、そんなものもあるように思う。
人体を描くことで3D-CGの人をつくる参考にしよう、とも考えて始めた人体デッサンであったが、それは無理と思い知った。

山王丸さんの「鳥」2005/05/22 06:17

山王丸さんが出品されたとのことで、昨日、上野の都立美術館で開かれている太平洋展にでかけた。
http://www.asahi-net.or.jp/~nw4h-snnu/
http://www.taiheiyobijutu.or.jp/event/p_taiheiyoten.htm
山王丸さんの「鳥」は第一室に展示されていた。カンディンスキーの継承というより、山王丸さんの独自の宇宙であり、ますます完成度を高めている。
しばしたたずみ、その画面にて奏でられる音楽に浸った。控えめで内に向かいながらのびやかに歌う澄んだ音色は、他には得られないものである。
改めて、絵画の力というものを考えさせられる。