自家製柿の葉茶2009/07/28 22:32

自家製柿の葉茶
先月のことだが、庭の柿の木の葉を集めて、柿の葉茶を作ってみた。その時試しにいれたお茶は、癖も無い代わりに味も薄くてもの足りず、そのままにしていた。
昨日、思い立って、試しに普通の緑茶の倍ほども濃くいれ、冷蔵庫に冷やしておいた。それを娘が遊びに来て飲み、「美味しい、好きだわ」と言う。濃いとそれなりに味が出てきて、なかなかいける。

実は、庭に投げた柿の種が発芽して成長した木が2本あった。あったというのは、2本とも、10年近くして花が咲いたところ男木と判明、実がならないので、根本から切ってしまった。10年近くたっているのでもちろんそれなりのしっかりした切り株。そのまま放置して朽ちるのを待つことにしたのだが、ひこばえが生えてきてそれなりの柿の木に成長した。
あまりにも見事な葉なので、悪戯に、それで自家製柿の葉茶を作ることにした。なにせ無農薬だから、健康的にも安全である。

柿の葉茶は、ビタミンC前駆体が凄いらしい。
インターネットで調べると、蒸して乾燥させ、それを粉にして使うように書いてある。しかも、ビタミンC前駆体は水に溶けやすいので、蒸す際に生じた露は捨てないで、葉に吸収させる形で乾燥させるとか。
「それなら、生の葉を直接熱風乾燥してやれば良いじゃないか」そんな発想で、作ったものが、写真。
きわめて安直で簡単だが、栄養が逃げず香ばしい茶が作れる。

①まずは、葉を摘んで、屋内で2日ほど陰干しする。
②高速ガスオーブン140℃の設定で、設定温度まで昇温した中にトレーに載せた陰干し柿の葉を入れ、数分間熱風乾燥させる。
③パリパリになった柿の葉を手で揉むと細かく砕けるので、それを茶筒に保管する。
もちろん、手で揉んでも砕けない柿の葉は、乾燥が十分でない。140℃設定の高速ガスオーブンに入れて再度数分間熱風乾燥させると良い。

陰干しせずに摘んだ葉を直接、高速ガスオーブンで乾燥させても良いような気もする。
屋外に干すのは、風で飛ばされてしまうので、やめた方が良い(経験者=私、談)。

森林に育まれた北海道の海2009/05/31 23:00

海藻の堆いオホーツクの海岸
5月末、北海道に出張してきた。流氷とクリオネ観光、毛ガニ水揚げ量日本一でホタテ放牧も盛んなオホーツク沿岸の街、美味しい鮭が獲れることでも知られる。
打合は午後のため、朝、時間つぶしに海岸を散歩してみた。凄い、山のように昆布など、海藻が浜に打ち上げられている。その海の豊かさを実感した。

最近識ったのだが、海藻は、川から流れてくる腐植物質が必要なのだという。海は本来弱アルカリ性、そのままでは、鉄イオンは沈殿してしまい、海藻は代謝に必要な鉄分を摂れずなかなか育たない。ところが、腐植物質の錯体となった鉄イオンは、弱アルカリ性でも沈殿することは無く、海藻が吸収できる。そして海藻が大きく育つ、その海藻で豊かな海産物が育つ。
北国の森林では、森の有機物がなかなか酸化されず、効率よく腐植物質に変化する。土壌や川の水が茶色いのはそのせい、そして、土壌の鉄分を海藻が利用出来る形で海に供給してくれるのだ。

北の海の豊かさの秘密は、こんなところにあった。リンやカリウム等の富栄養化した赤潮の発生するような海とは違う。森が海藻を育て、海に活力を与えてくれている。

台所に生えたキノコ2007/10/08 21:20

台所に生えたキノコ

最近、驚いたことがある。
それは写真、何と台所、冷蔵庫の脇、柱の根本にキノコが生えたのだ。
押入にサルマタケが生えるのは知っていたが、台所にキノコが生えるとは聞いたことがない。
食べれるキノコと判れば、食材の生える台所、重宝かもしれない。

キノコと言えばこの季節、山を歩けばいくらでも生えている。皆ぷりぷりと美味しそう。キノコ狩りのグループと遭遇したこともある。山小屋でキノコ鍋に舌鼓を打っているのを見たこともある。
けれども、今までずーっと山のキノコを食べる誘惑に耐えている。やはり当たるのが怖い。死にたくなったら大いにキノコを食べて舌鼓を打ってやるのに。

我が家の台所に生えたキノコは食べずに捨てた。インターネットで少しばかり名前を探したがまだ判らない。

芋焼酎2007/01/03 23:35

芋焼酎

酒は文化である、と、酒飲みの私は思っている。
どんな酒が良いかというと、芋焼酎、と答えることに決めている。別に、鹿児島出身という訳ではない、物心付いた時からここ、湘南である。ただ、両親が鹿児島、そんなところから、芋焼酎が自分の体にしっくりくるように思っている。
学生の頃、鹿児島の親戚を泊まりながら旅行したことがあって、もうとうに校長を停年になった一人の叔父さんの言葉を、今でも想い出す。「夏は(芋)焼酎がいい、冬は(芋)焼酎がいい、だから他の酒は不要」 焼酎で充足できる人生、また素晴らしからずや、と思う。芋焼酎には、そんな文化がある。だから、芋焼酎、と答える。いくら無理しても、ビールやウィスキーでは様にならない。
最近は、様々な芋焼酎がどこでも手に入る様になった。酒屋、スーパー、コンビニ、居酒屋・・・なかなかに美味い焼酎も出回っている。そんなのに慣れていたが、芋への執着は薄くなってきて、泡盛の古酒や樽貯蔵ウィスキーなどに惹かれだしていた。そんな中で、先日の鹿児島旅行で、ある焼酎を買ってきた。空港で、「ご当地でしか手に入らないのを」と言い、「それならこれを」と言われて選んだ。
飲んだところ、これが美味い。美味いというか、芋のクセ、例の香りや甘みが凄い。おそらく、芋好きという方々も、かなりの方が敬遠せざるを得ないのではないか。これでは、ご当地でしか売れまい。でも、これなら「芋さえあればよい」という言葉が出てもおかしくない。ちなみに、娘も平気で飲む。けれども、妻は、ちょっと口に付けるか付けないかで飲むのをやめてしまった。
最近は、販路を広げようと皆さん熱心である。醸造家もご多分に漏れない。その結果は、万人に受け入れられるクセの無いものになってしまう傾向があるように思う。
万人に受け入れられずとも、終生の友たる芋焼酎をこそ造る、気骨ある鹿児島人に拍手を送りたい。

丹沢の鹿2006/08/15 21:49


昨日の山行きで気になったことがある。

激しい登りを経て行者ヶ岳山頂近くで、鹿の糞を見つけた(写真)。
ああ、獣道なんだな、と納得しながら山頂に辿り着き、昼食に用意したおにぎりをほおばった。ふと見ると、足下の草に埋もれて白いものがある。よく見ると、大きな臼歯の並んだ鹿のドクロだった。
「南無阿弥陀仏」と唱えて、早々にそこを立ち去った。

そのうち丹沢の表尾根道に入ると、道の北側にやたらと鉄網フェンスが張り巡らされている。「里山の開発で追われた鹿の食害から守るため・・・」そんな看板が添えてある、尾根道沿いにずーっと続いている。

ある戦いがそこに繰り広げられているのを知った。

名水の楽しみ2006/07/31 06:11

昨日、箱根大平台からペットボトル6本ほど、名水を汲んできた。
仙元の泉という、何回か利用したことのある町営駐車場脇の水場からで、そこは清潔に手入れされている。今まで気付かず、ネットから見つけた(^_^;;
癖のない美味しい水で、さっそくノドを潤した。家に帰って黒酢はちみつの水割りに、ウィスキーの水割りに、コーヒーに、美味しくいただいている。

人にとって一番の飲み物は、何と言っても水。美味しい水にかなう食べ物は無い。ある清酒は「上善如水」と銘されているがまさにその通り、究極の佳き酒も美味い水に通じると思っている。

この名水、何と言っても、泉の自然を含んでいるからなお美味しい。
鬱蒼とした箱根の森に囲まれて、ウグイスのホーホケキョという声が遠くから聞こえる。そんな深い静寂の記憶を飲む事ができる。

梅酢と新生姜2006/06/25 11:36

そろそろ新生姜の季節。
店先に見事な新生姜が並びだすのを見ると、梅雨も悪くないな、と思う。

新生姜、さくさくと大振りに切って、出来たての梅酢とたっぷりの蜂蜜をかけて漬け込む。1日もすると淡いピンクに染まり、目の覚めるような生姜の香りにすがすがしい美味を堪能できる、最高である。

淡いピンク、紫蘇の赤に染まると言うより、新生姜自体の持っている色が酢と出会って染まる。このような出会いは、初々しい新人達のもの、羨ましいな。

梅の楽しみ2006/06/11 02:55

そろそろ梅雨、梅雨といえば梅、今年も見事な梅が10kgほどとれた。
ピンポン玉よりも大きな山積みの梅を前に、にんまりする。

これは紅梅、淡いピンクの花を咲かせ、早春を愛でる事が出来る。

この梅で、例年、塩分3~4%の梅干しを作っている。大きな薄皮の梅干し、おにぎりにして山の上で食べると、もう最高。

3度美味しい梅である。

美味しいパン焼き2006/03/12 07:02

ライ麦パン
最近、パン焼きに凝っている。
と言っても、大したことではない。パン焼き器に材料をセットして、メニュー選択してスイッチ押すだけ。そのうち勝手に香ばしい香りが漂い始め、3時間40分後に焼き上がる。あとは、ポンと取り出して、皮がパリパリ、中はもちもちふっくらの、熱々のパンを食べるだけ。後片付けも全く手がかからない。材料費も特に凝らなければ2斤150円いくかどうか、店で買うパンの半額である、ご飯よりも安い。
写真はライ麦パン、家族にはクルミパンが評判が良い。いろいろ試して喜んでいる。

このパン焼き器、実は昨年の暮れ、餅つき器として買ったもの。家電店で餅つき器を見つけ、衝動買いしようとしたのだが妻が怖い。そこで、言い訳的にパン焼き器兼用のSANYOもちつきベーカリーを買った。パン焼き器と餅つき器を合わせた価格に近かったのだが、それだけのコストパーフォーマンスはある。
餅つきの方は、美味しく餅ができるのだが、後片付けがけっこう手間がかかる。元来不精者なので、鏡餅を作ったあとはやっていない。

自家製パン、美味しいので多めに食べてしまう。けっこうバターも加えたりするのでカロリーは高い。そのうち家族のおなかがパンのようにふっくらもっこりしてくるのではないかと心配している。

赤カブ漬2005/12/11 21:45

赤カブ漬
今年も嬉しい赤カブの出回る季節となった。
実は、赤カブを自分で漬けて食べるのが大好きなのである。

東北や北陸のあちらこちらの空港で、赤カブ漬のおみやげを見かける。けれども、それらは着色料や人工甘味料、保存料、調味料・・・・・
なんとか料のオンパレードである、そして、自分で漬けた赤カブの色にも味にも遠く及ばない。

赤カブを2-3mmにスライスしたものを、梅酢4に蜂蜜1の漬け汁に漬けるだけ。2-3日すると、鮮やかに真っ朱に染まり、なんとも美味い赤カブ漬ができる。赤カブの皮にある赤紫の色素が何故か漬け汁に溶け出し、中の白いところまで全て見事な朱に染め上げる。柔らかな香り高い赤カブが梅酢や蜂蜜と調和して、なんとも素晴らしい漬け物になってくれる。

この梅酢、実は庭の紅梅の実を梅干しにした際に得たもの。アルコールなどを使って塩分を3-5%に抑えた梅干しなので、梅酢には天然の酢とほどよい塩分、それに若干のアルコールが含まれている。これがどうも見事に赤カブを染め上げてくれる秘術の種のようだ。
梅酢を持っていないかたは、酢・塩・蜂蜜、それにアルコールをブレンドした漬け汁で挑戦されてみては?