燭台の2本のロウソク2006/05/04 12:55

燭台
あるレストランで、テーブルに灯された燭台の2本のロウソクがあった。2つの小さな炎は私たちの宴を盛り上げてくれた。
食事も終わる頃、御覧のように、片方はもう崩れて他方の1/3となり燃え尽きんとしている。
同じロウソクでも、燭台の微妙な傾きの違いで、こうも異なる経過を辿る。人の世も、またこのようなものかと、つい想ってしまった。
ちょっとした違い、それはやがて人を全く違うものへと導いてゆく。

けれども、共に我々の食事を照らし、共に捨てられてしまう、何の差も無いとも言える。むしろ短く燃え尽きなんとしたロウソクは、素敵にロウを滴らせて私どもを楽しませてくれた、と、言えなくもない。