インターネットに思うこと2007/10/14 10:19

 このところ、マスコミでは、自殺幇助を請け負って若い女性を殺した子持ちの男の報道が続いている。なんと、政府までがインターネット違法サイトの取り締まりに動き出したそうだ。
 確かに、ホームページにE-mailアドレスを表示しようものなら、もう翌日から怪しげな勧誘のE-mailがじゃんじゃん舞い込む。sex、drug、gamblie、swindle・・・国内はおよばず海外からでもどんどん来る。逆に、検索エンジンを使えばいくらでも怪しげなサイトが現れる。インターネットのサイトを使った募金など善意が実る一方で、救いようのない陰湿ないじめが広がっている。この傾向は、どんどん加速しているように見える。
 インターネットは、人間をとりまく情報環境を激変させた。上手く使えば、居ながらにして必要な情報を短時間で得ることができる。その結果、人間の素晴らしいものを発現することが容易になると同時に、本来心の奥底に閉じこめておかなければいけない禍々しきものまで形となりだした。インターネットで、同好の士が知り合って仲間となり、連帯し情報交換して急速にその能力、成果を延ばすことができる。けれども、それは良い意味でも悪い意味でもあてはまる。そして、とかく悪い面のほうが人々の関心を引く、それに合わせてマスコミも動く。

 私がインターネットを始めた1995年頃は、皆がインターネットに希望を持ち、それを使う人々の善意や節度を期待していた。ASAHI-NETでは、本名やプロフィールの開示を義務づけたくらいである、パソコン通信の拡大版、特定多数のソサイエティーの延長程度の認識であったようだ。旧来の友人のようにE-mailを交換しあい、オフ会などで皆が集まり盛り上がったりもした。最近は逆に特定多数のソサイエティーをインターネットの中に形成して成功していると聞く、何とも皮肉な話である。
 インターネットに接するものは、悪意の人々や狡猾な罠に対する用心が不可欠である。
 また、悪しき心に負けてはならない,、あの男も、インターネットが無ければ犯罪に手を染めることは無かったように思う。